塩糀(麹)、甘酒ブームで米糀がすっかり浸透してきました。 また同じように米糀を使った発酵調味料として、醤油糀が話題に上ってます。糀には多数の酵素の力で消化吸収を促進したり、また食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。これらの成分は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあるので、便秘の予防・解消に期待が持てます。腸内環境が改善されることで免疫力もアップし、風邪やアレルギーに強い味方になります。また糀菌の働きででんぷんが分解されてブドウ糖になり疲労回復効果が期待できます。米糀にはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、ビオチン、ナイアシン等のビタミンB群が豊富です。ビタミンB群は血行と代謝をアップしますので、美肌効果が期待できます。醤油糀でもこれらの有効成分を取り入れることができます。大豆からできている醤油にはタンパク質が多く含まれており、糀の酵素によってそのタンパク質が分解されて旨み成分である「グルタミン酸」が多く生成されます。 その「グルタミン酸」の量は塩糀の10倍とも言われています。

醤油麹の作り方

●分量

米糀・・・・・300グラム
醤油・・・・・300グラム
     後から足す醤油・・・適量
※保存容器・・・口広のガラス瓶やタッパ等の容器
 容器は、6割材料で残り4割は、空間となる大きさを選びたいものです。
 あまり多いと毎日の攪拌が困難になります。

■手順

●混ぜる

①清潔な容器に米糀を分量入れます。
②次に分量の醤油を入れしっかり混ぜ合わせます。

●寝かす

①蓋をして常温で、1週間から10日熟成させます。(季節で変わります。冬は長く夏は短く)
しばらくすると米糀が醤油を吸い醤油の量が下がってきます。醤油がひたひたになるまでさらに醤油を足していきます。2日目ぐらいまで醤油を追加(全部で10%程度)するようです。

②翌日から毎日1回清潔なスプーン等でしっかりかき混ぜます。
4日目あたりからとろみが出始め混ぜ易くなります。また黒っぽい色をした旨味の凝縮された液体(たまり)が出てくるようになります。たまりも混ぜ込みましょう。

●完成

1週間~10日くらいして全体的にとろみが出てきたら完成です。 

■保存 

冷蔵庫で保存しましょう。保存期間は、3カ月が目安です。  

■お召し上がり方

 調味料として料理に使うだけではなく、そのままお豆腐や納豆にかけたり、ご飯に添えたりして頂けます。普段のお醤油を醤油糀に置き換えれば、お肉にもお魚にも野菜にも、どんな料理にでも使えます。 さらに醤油糀ならではの旨みも加わり、いつもとちょっと違う仕上がりに新しい発見があります。醤油糀は、経過時間で熟成が進み角が取れて旨味が増してきます。試してみて下さい。